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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第62章 結納編 朝



しのぶちゃんのカナエちゃん振袖を
私に着て欲しいとお願いした理由を


杏寿郎は知っているから


カナエちゃんのあの振袖が

私にとって 
どんな意味を持っているかも

しのぶちゃんにとって 
どんな意味を持っているかも


それが カナヲにとってアオイにとって

すみ きよ なほ の3人にとっても


どんな物なのかを知って居てくれているからだ


私はこれを着れるだけで 
満足してしまっていて


それしか見えて無かったのに


杏寿郎には私が見えて無かった所が見えていて


キュっと蒸しタオルを
あげはの瞼の上にアオイが置いて
上から手でその蒸しタオルを
押さえられてしまって



「あげは様、まだ、早過ぎます」

「うん…、ごめんっ…、アオイ」


私の目に涙が浮かんでいたのに
気が付いたアオイが

機転を利かせてくれたのだけども


「あげは様のお気持ちは…、
私達にも分かります」

「ここに居る、みんなが同じ気持ちなのです」


「きっと、カナエ様もお喜びでありましょう」


そうすみがあげはに対して言って来て

自分の胸の中にこみ上げる様な

そんな熱い感情が湧き上がるのを感じる


「あげは様の瞼が腫れてしまいますから」


そうアオイが優しくそれでいて
諭すようにしてすみに告げると


「はわわわっ、あの、そう言うつもりではっ」

「そうですそうです、すみちゃんは
嬉しかったんです、アオイさん」

すみを庇う様にきよが言うと

「そんな事は、分かってます。私も嬉しいので」

きよの言葉いアオイがそう続けて来て


「助けて、なほ。みんなして私を泣かそうとするっ」

それに参加してなかったなほに
あげはが助けを求めると

蒸しタオルで目を押さえられて
視界は奪われた状態だったのに

何も言わなかったのではなくて
なほが何も言わなかったのは
自分のハンカチで顔を覆って
声を殺して泣いていたからだと

この目で捉えたのでは…なくて


意識だけで映像を この部屋の中の映像を

自分の目を介さずに

意識が捉える事が出来ている事に気が付いた


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