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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第62章 結納編 朝


家を馬車で出てからそれなりに
時間が経っていて
馬車の窓の外には渋谷の街並みが見えていた

もう10分 15分 揺られれば

千城に着くはずだ


窓の外を見て 槇寿郎が首を傾げる


「ん?前に来た事があるか?この辺り…」

「ええ。お店の構えを見て頂ければ
きっと思い出して頂けますよ?槇寿郎様」

あげはと槇寿郎の会話に
杏寿郎が声を掛けて来て

「ん?あげは、もしかして…あの店に
父上とご一緒した事があるのか?」

「え、ええ。私が鏡柱になったすぐ後に
柱としての仕事を槇寿郎様より
習いなさいと、幾つか任務をご一緒した時に。
槇寿郎様より、何か就任の祝いに
ご馳走して頂けると申し出がありまして。
祝いと言うと、私には
こちらしか…思い当たる場所がなく」



「そうだったのですね。その様な事が。
では、お父上は姉上とそちらのお店で
一緒にお食事をされた事が
おありであられたのですね?
今から、そちらのお店に…、
お邪魔させて貰えるんですね。
わぁ、楽しみだなぁ」


「若い娘がフラッと入る様な店じゃなかったと、
記憶していたが…、あの店の事か」


槇寿郎の記憶も繋がった様で
その表情から察するに三好に
槇寿郎も絡まれたのだろうが


「三好小母さんはご健在ですよ?」

「ああ、忘れようにも
忘れられない…ご婦人だったな」

「しかし、三好さんもあげはの
幸せを誰よりも望んでくれている人の一人だ」


「成程。あの店なら、
今日の昼食は期待できるな。
関西風のすき焼きの店だったな、確か」


千城に到着すると

店の前で三好が出迎えてくれて

杏寿郎と槇寿郎とそれから千寿郎の顔を

まじまじと順番にしげしげと見て


「ああ、やっぱり、似てる人がと思って居たら
あの時、あげはちゃんが出世したかの
祝いでうちに来てくれた時に一緒だった
派手な頭のお客さんじゃないかい」

印象的な外見をしているからか
三好の方にも一度一緒に来ただけの
槇寿郎の記憶があった様で
そう声を槇寿郎に掛けて来る


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