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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第62章 結納編 朝



あの子が13の歳になる頃には


それなりに収入のある

実入りのいい仕事に就いたんだと


そう話して居て


以前よりも頻繁に

この店に顔を出す様になった


うちは若い女の子が

ひとりで来るような店じゃないけど

顔を見せに来てくれるのは嬉しかった




頭に大きなお揃いの

蝶の飾りをつけたお友達を連れて

毎月の様に店に顔を出す様になっていた


小さな蝶の飾りを付けた

同じ顔をした子達を連れて来る時もあって


そう言えば…


あげはちゃんが連れて来る
蝶の飾りの子の中に

あの子と双子みたいに

そっくりな子がいて


双子だったのかと尋ねた子が居たねぇ


その子とはいつの間にか

その子は見なくなって

一緒に来なくなってしまって

随分と長い様にあるが


今日はその子も来るのだろうか?


部屋にはたきを掛けていた手をふと止めて

前に店に連れて来た

婚約者だと言う煉獄と言う名の男性の事を

三好はぼんやりと憶えて居た


あのよく目立つ 海老天の様な髪の色に

それから 炎の様なあの派手なマント


前にあの子が一度だけ一緒に来た人に

あの男性とよく似た人と来た事があったのを


不意に思い出した


年齢が合わないから恐らくに
あの男性の父親か叔父か何かなのか

それにしてもあの顔も髪の色も
生き写しの様に良く似ていた

あんな日本人離れしたような
変わった髪の色と奇抜な羽織りの人間なんて

そうゴロゴロとして貰って居ても困る


「まぁ、どうせ今から本人が来るんだ。
その時にでも、聞けばいいさね。
さ、仕事仕事っ!掃除、
隅々までピカピカにしないとね。
なんせ、今日は。
あのあげはちゃんの、結納なんだからね」

そう言って三好が腕まくりをして

いつもお客さんをもてなすのだから
掃除に手を抜いた事はないが

その掃除はいつも以上に丁寧にした





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