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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第62章 結納編 朝


「カナヲ…、お礼なんて、別にっ。
兎に角、支度、しますからっ。
ほら、動かないで、笑わないで下さいッ」


そう言ってカナヲに今着てる物を脱いで
訪問着をアオイがテキパキと
手際よく着つけて行く

部屋に置いてある姿見に


その姿が全身映るように

アオイがカナヲの肩を支えて向けさせると


「どうですか?どこに出しても
恥ずかしくない、
素敵なお嬢さんになってます」

「やめて。アオイ。恥ずかし…いから。
それに、私は今日は
これが着れたらそれで…いいから。
今日は、あげは姉さんが、カナエ姉さんが
着れなかったままの、あの振袖を着てくれる」


「私はあの時、カナエ様の御葬儀の時、
あげは様のお気持ちも、
しのぶ様のお気持ちも
どちらのお気持ちも分かるから、
何も言えずに居ました」

カナヲがカナエの振袖について
話した事に応える様にして
アオイが自分のその気持ちを
カナヲに対して伝えて来る

ううんとカナヲが首を左右に振って

「アオイ、それは私も一緒…、
あの時、私は話す事も
泣く事も出来なかったから。
でも、良かったって思ってる」

「ええ、私もそう思います」


ーーー
ーー



その頃の煉獄家では


「あげは…、おはよう、朝だぞ?」


杏寿郎の声に意識が眠りから醒めて来て
あのまま昨日は
裸のままで眠ってしまったのだと
気が付いた 自分の身体からは
お互いの汗と体液の混じった香りと
そこはかとなく残る蜂蜜の残り香がして

チュウッと
身体を包む様に抱きしめられながら
起きるのを惜しむ様にして杏寿郎が
あげはの頬に口付けて来て

そのまま どちらからともなく惹かれる様にして

お互いの唇を寄せあうと

昨日の夜の熱がまだ芯に残って居るのか

朝から自然と口付けに熱が込もってしまって居て


「んっ、…ふぁ…、杏寿郎…ぅ、ンんッ」

「あげは…ッ、このまま…、
もう一度どうだ?と言いたい所だが、
どうやら時間のようだな」





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