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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第62章 結納編 朝



今日の主役である

あげはさんが着る振袖と同じ柄なのだから


私はこれを着るのではなくて

色留袖にしようと思って居たのだが


煉獄さんから手紙が届いて

私にこれを着て欲しいと言う旨が
その手紙には書かれていて


「煉獄さんらしいです…。
普通はこんな事はしませんから、
親族として、同席する私にも
振袖を着て欲しいと申し出るなんて」


主役であるはずの当人と同格の礼装で

私が5つ紋の色留袖ならまだしも

振袖に振袖なんて

どうにも型破りな気がしてならない


でも その手紙の裏にある意味を

考えるだけで自分の胸にざわめく


「そうですね、振袖は
未婚女性の第一礼装ですから。
間違いか…と、言われれば。
まぁ、間違いでもはないのでしょうけど…。
私が主役である、
あげはさんより目立つ…と言うよりも。
煉獄さんにはあげはさんしか、
見てないでしょうし、見えてないでしょうから?
私が、振袖だろうと色留袖だろうと
煉獄さんには、何の問題にも
成らないのでしょうけども」


机の上に置いていた
文箱の中から杏寿郎からの手紙を
しのぶが取り出して広げる


「それに、煉獄さん以上に、
私とカナヲも方が
あげはさんのあの振袖姿が見たいと。
切実に思って居たのは、違いないですしね?
そう思いません?カナエ姉さん」


ひらっと開いていた窓の隙間から
中庭の蝶が1匹迷い込んで来て
ひらひらとしのぶの部屋の中を飛ぶと

窓から外へと飛んで行った


コンコンと部屋のドアがノックされて

「開いてますよ?どうぞ」

ガチャっとしのぶの部屋のドアが開いて
そこには すみ きよ なほの
3人娘の姿があった


「あら?どうかしましたか?3人揃って…」


「あのっ、私達に、
しのぶ様のお支度のお手伝いをさせて下さい」

「させて貰いたいのです、いけませんか?」

「いけませんか?」


そう3人が申し出て来て
この3人にとっても この振袖は

カナエ姉さんが遺した大切な物なのだから






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