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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第2章 私は彼を知らない


「とにかく、君は実力があるんだから、
そんな戦い方しないの!!そんな……」
『そうだぞ!不死川。彼女の言う通りだ。
自分を傷つけるような、
戦い方は良くない!』
あげはの言わんとしていた事を 
遮ってその上代弁した上に
それを言った当の本人は満足そうに
腕組みをしてうんうんと頷いていた

あまり大きなお店ではないが
店内の隅々まで響き渡る大声量
「ったく。お前は声がいちいち
デケェんだよォ!煉獄ヨォ」
と頭が痛そうに押さえながら
睨みつけるように
不死川が杏寿郎を見やった

「それにしても、
君が女連れとは珍しいな!」
嬉々としながら
当然のように悪びれた様子もなく
不死川の隣に杏寿郎が腰を降ろした
「おまっ、何で当然のように
隣座ってんだよ!空いてんだろーがよ!
女連れって分かってんなら、
ちったぁ、気ィ回せや」
「そう、固い事を言うな、不死川。
食事は大勢の方が
うまいもんだからな!…ん?」
こちらの方を見た 杏寿郎と目が合った
「よもや、誰かと思えば、君だったか」
「ん?何だァ…お前ら、知り合いか?」

柱として共に仕事こそ
してはいなかったとしても
同じ鬼殺隊なのだ
顔を知っていても何ら不思議ではない

「お前、コイツとメシ食った事、
あんのか?」
不死川に尋ねられて
あげははないと首を横に振った
「んなら、うっせぇーから、
気ィ付けとけ」とダルそうに言った

これから食事を摂ると言うのに
うるさいとは一体全体
どう言う意味なんだろう?
注文を取りに来た店員が 
2人にいつものでいいかと言っていて
2人はここに良く来るようだった

「えっと、じゃあ、私は日替わりで」
それから程なくして 
注文した料理が運ばれて来たのだが
テーブルの上には所狭しと
料理が並んでいて これからパーティー
でも始まるような勢いだった
その量に圧倒されていると 不死川が
「コイツはいつも、こんなもんだよ」
と言った

まぁ 蜜璃ちゃんとも
ご飯食べた事何度もあるし
蜜璃ちゃんの量に比べたら
控えめな量ではあるが

注文した料理を杏寿郎が一口 
口に運んだ
「うまい!」
店内に杏寿郎の大声が響いた
「うまい、うまい!うまぁい!!」

はぁーっと 
不死川が大きなため息をついて
「そらァ、良かったなァ」
と呆れ気味に言った


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