第61章 蜂蜜と房中術 ※Rー18
そう杏寿郎が
冷静に今の事を整理して話して来るが
言葉を私が聞き逃した訳じゃない
杏寿郎も 吐息を漏らしていたから
感じる快感の深さが違うのかも知れないが
「あの、杏寿郎…ッ、これはっ
私の方側から、も、可能なのでしょうか?」
要するに今の事を
私の方側から杏寿郎にすれば
杏寿郎もああなるのでは…?と
そんな邪な感情を抱いていては
修行にはならないのだが
「完全に触れずにが難しいのなら、
額を合わせる、手の平を合わせるからでも
イメージは付きやすいのかも知れんな」
要するに体の交わりの方法程
体の距離を詰め過ぎずに
お互いの気を交換する練習を
すればいいのだろうが
「手の平を付けて、先ほどのを
行えば…、より深く、気が混じると?」
確かにその方法の方がより深く
お互いに気を交わり合わせる事が出来そうだ
そんな 試行錯誤を繰り返しながら
気を交わり合わせる方法を繰り返す
20分程
経った頃だろうか
「んぁ、はぁ、んんっ、
だっ、め…、なりませんっ、杏寿郎」
「確かに、この方法は間違っているかもな。
戦いの場で喘ぐ訳には行くまい?」
「これは方法として、
合ってるのでありましょうか?」
そう疑問に感じて思わず
お互いの顔を見合わせた
「ふむ、…そうだな。
思考を伝えるのなら、頭だな!
なら、額を引っ付けてすれば
そうならないかも知れん」
コツンとお互いの額を合わせて
先程のした事を実践してみる
溶けた色が消えて まるで澄んだ
清水にでもなる様な そんな感覚を感じる
さっきまでの 手の平から感じた様な
そんな 強烈な快感もない
不思議だ 無 に近いのかも知れない
肉欲からの解脱と言っていたが
この 澄んだ 晴れ晴れしい気持ちが
その領域にある 証拠?なのだろうか
色の無い透明な空間に
色が一瞬で 戻って来て
グルグルとマーブル模様を描いて
色と色が混じると
ドッと疲れの様な物が
圧し掛かる様に感じて
その感覚が遠ざかると
ふぅーーっとあげはが息を漏らした