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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第59章 気遣いと気遣い 前編



「はい、以前あげはには。
子供は、多い方がいいとは
伝えてありますが?
父上、それが、何か?」


問題がありましたかとでも
言いたげな顔を杏寿郎はしていて

一方のあげははそんな話は
聞いてないとでも言いたげな顔をしている

杏寿郎の思う 人数を
あげはは想定してないのではと
思わずには居られないのだが


「俺としましては、5人だけでなく、
もっと多くても授かれるのであれば
それでいいと思っております」


と更に 言って来たので

固まったままのあげはが

更に固まってしまったのは言うまでもなく



はぁっと槇寿郎が大きなため息をつくと


「まぁ、そのあれだ。
その辺りは、あげはと。
ちゃんと夫婦で…、お互いが
納得の行くように相談するんだな」


そう 槇寿郎が呆れた様な
口調で杏寿郎に釘を刺す様に言うと


ふと 視線を中庭に向けた時に


幼い2人の子供が


手を繋いで 庭を走ってるのが見えて


何だ? 子供か? 何故こんな所に?


こんな時間の家の中庭に

何処の子供が迷い込んで来たのかと


もう 一度 中庭に目を凝らすも


その2人の子供姿は見えず


身の丈からして
3つ位の幼子だったが


見間違いか…と思ったが


どうにも その一瞬だけ見えたその姿が


幻の様には思えず


「今…、お庭に子供が…2人…」


あげはが漏らす様にそう呟いていて

あげはの目から

一筋 涙が頬に伝い落ちるのが見えて


ああ そうかと


納得が付いてしまった


驚く程に その2人の子供の顔は

それこそ 一瞬にしか見えなかったが


槇寿郎が もう一度

中庭の方に 目を向けると


中庭の片隅に 先程の2人の子供が居た辺りを

見守る様に 佇む 淡い光の様な物が見えて


その 淡い光に 


槇寿郎は 
酷く懐かしさを憶えてしまっていた


瑠火… 


さっきの2人の子供達は


君がここに連れて来て くれたんだな…



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