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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第59章 気遣いと気遣い 前編



「んんっ、杏寿郎…、今は…ッなりませ…ん」

名残を惜しみながらに
ペロッと唇を舐められてしまって

まるで その味を確かめられているかの様で


「…、君は…甘いな…。あげは」

「んんっ、ですから…そこは…っ」


「唇からは、蜂蜜の味がするが?」


そうか… 

紅の中に…蜂蜜を混ぜてあるのか…

唇のただれや乾燥に

蜂蜜で保湿するといいとは…聞いた事あるし


前に 口付けのし過ぎで

唇が腫れてしまった時に

しのぶちゃんに貰った

軟膏にも 入ってた…け? 蜂蜜が


「いいだろう、口付ける位なら。
だが、どうせ、口付けるのなら、
唇だけじゃなくて、君の口の中も
その匂いに相応しい感じの方が…いいな」


そう杏寿郎が言って来て

唇からする 蜂蜜の味だけじゃなくて

口の中も その味の方がいいと言われて


蜂蜜の味の口付けがしたいと

そうこちらに対して強請って来る



「あの、瓶の中には…、
まだ蜂蜜が残ってるんだろう?」



全身の施術に 

大きな瓶入りの蜂蜜が用意してあったが

蜂蜜その物を塗り付ける訳ではなくに

他の保湿成分のある香油や
美容成分のある物と
乳鉢で練り合わせていたので

当然に瓶の中には沢山

蜂蜜がまだ残って居るけど…


「あの、杏寿郎…もしや…」

「蜂蜜の味のする口付けがしたいのだが?」


蜂蜜の味がする 口付けがしたいと


杏寿郎が今度は

回りくどくない言い方で

言い出して来て



そう言うと徐に 杏寿郎が

離れでふたりで食べる様にと


菓子を盛り合わせて置いてあった

器の中の菓子を


ガサガサと全部机の上に

出して広げてしまって


個包装になっているのはいいとして

そうじゃない菓子は

せめて 懐紙の上か何かに出して欲しかったと

そんな事を思いながら

あげははその様子を見て居て



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