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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第59章 気遣いと気遣い 前編



その 蜂蜜の香りに

引き寄せられるようにして

辿って行けば


部屋を一周して

あげはの元にたどり着いた


「むっ?この香りの出所は、君か?」


「えっと、恐らくに施術に使用した
蜂蜜の香りが、しているのかと」


あげはの身体からしている

蜂蜜の濃密な香りは

自分では鼻が慣れてしまっているのか

当のあげは 本人には分からないようで


あげはが首を傾げながら

自分の腕に鼻を近づけていて

スンスンと香りを
不思議そうな顔で嗅いでいる


すぐ後ろに 気配を感じて

後ろから杏寿郎に抱きすくめられてしまう


「あの、杏寿郎…?」

「あげは、君の身体から、
蜂蜜の匂いがする…ここも、
……こっちからも…、するな」


その匂いを確かめる様にして
杏寿郎があげはの身体に鼻を近づけて来て

身体の香りを嗅がれているのを感じる

「あのっ、杏寿郎…、
あまり、嗅がないで
頂きたく……あるのですが」

「ん?それは、どうして駄目なんだ?
俺が、匂いを嗅ぐだけでは済まないからか?
これだけ、蜂蜜の香りが全身からしてるんだ。
当然、香りだけじゃなくて
味もするんじゃ…ないのか?あげは」

後ろから 顎の下を
指で撫でられてしまって


これから する行為を予告されてしまう


くいっと顎を上に向かされると

そのまま後ろに振り向かされてしまって
唇を塞がれ 舌で口の中を確かめられる

「んっ、は…ぁ、杏寿郎…んっ
口の中は…、
甘くはありませんでしょう?
私は、蜂蜜を
頂いた訳ではありませんから…」

「なら、君の口の中が、
甘く感じるのは君自身の味の所為か?
それとも、身体中からする
濃密な蜂蜜の香りの所為か?」


蜂蜜は飲んだり
舐めたりしてないのだから
私の口の中からは 
蜂蜜の味がする訳はなくて


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