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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第59章 気遣いと気遣い 前編



割と 放置…してるからな……顔

少しばかり そう言う努力もしないと

今はまだ 大丈夫でも

その内に……顔やその肌にも

年齢には勝てなくなりそうでもあるし


「あ、ありがとう…ございましたっ」


そう言って 頭を下げて


『ご結婚前から、お熱くあられますね?
お身体に赤い跡のある、ご婦人様は。
祝言の直前の施術でしばしばに、
拝見する機会はありますが。
蝶の形の赤い跡は、
初めて拝見致しました』

蝶の形の赤い跡と言う言葉が
その美顔術師から出て来て


かぁっと
あげはの頬が真っ赤に染まる

そうだ 忘れてた

向こうの二人の美顔術師さん達の
勢いに押し負けてそのまま
身体の跡の事を考えずに
そのまま脱いでしまっていた……

どうしよう… 見られてしまった

杏寿郎には 相手が女性では
あると言えど…何と言えばいいのやら


「あ。でも…、
言わなければ…分からない…?」


施術を受けたのは この部屋で

私とその美顔術師2人しか
居なかったんだから


見られてしまった事を

伏せて置いたとして バレないか


うん 黙って置こうと 心に決めると



自分の服を直して

ガラッと襖を開いた


間続きになっている

隣の部屋には 杏寿郎の姿があって


ここに居たんだと驚いてしまった


「あげは。済んだのか?」

「え、ええ。美顔術師の方は
お帰りになられましたが…あの、
杏寿郎?如何なさいましたか?」

スンっと鼻を杏寿郎が鳴らすと

「何だ?凄い、匂いだな。
甘い匂いがそこらかしこからするが。
それに、こんな季節に火鉢を
そんなに沢山置いていたのか?
この離れのその部屋だけ、真夏の様だ…な」

施術をして貰っていた部屋の戸を
開いたから 中に籠っていた
蜂蜜の香りがこちらの部屋にも

むわんとした 熱気と共に漂って来ていて

自分の鼻を頼りに
その匂いの元を
杏寿郎が探している様だった



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