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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第59章 気遣いと気遣い 前編



「望月には、俺の代りに
色々とこっちの屋敷の事を
日頃世話になって居るからな。
その礼を改めて、
言いたいと思ってな…と、
それもあるにはあるんだが、
ひとつばかり頼みにくい頼み事を、
望月、お前にしたくてな」

そう困った様な顔をしながら
杏寿郎が申し訳なさそうにしながら
望月に話を持ち掛けて来て

「いえ、このお屋敷を守るのは
使用人頭として当然にあります。
杏寿郎様の名代など、
望月には務まりません故。
買いかぶり過ぎにあります。杏寿郎様。
して、杏寿郎様の頼み事とは…如何用で?」


「耳を貸してくれるか?望月」


そう言って 杏寿郎が
望月に依頼したい事を
耳打ちして伝えて来て


その内容を聞いた 望月が
驚いた様子で少しばかり目を丸くさせた


「すまないが、頼めるだろうか?」


「あの、杏寿郎様」

「何だ?」



「杏寿郎様の、
ご依頼の件についてなのですが。
つい先ほどに、主様より
同様の依頼の方を賜っておりますが?
では、杏寿郎様としましては、
あげは様にナツメ茶や、
タンポポ茶は必要とお考えで?」

「棗にタンポポ?それがどうかしたのか?」


あげはに必要かと
あるお茶の名前を望月が出して
杏寿郎に確認を取って来たので

俺はそう言った類の
お茶の事はさっぱりなので


俺に確認をされても
正直返答に困るのだが

あげはが飲む物なのなら


本人に必要か 訪ねてみるか


「望月。ちょっと待ってくれ!
あげはに確認を取ってみる。
おーーーい!あげはっ!」

中庭で千寿郎と池の鯉を眺めていた
あげはの事を杏寿郎が大声で呼んでいて

隣に居た千寿郎が首を傾げる


「姉上。兄上がお呼びの様ですが…」

「何なのかな?
ごめんね、千寿郎君。
ちょっと、行って来るから。
待っててくれる?」

「え、ええ」


中庭に居たあげはが
杏寿郎の元へと
早足でやって来て
下から杏寿郎を見上げながら
問いかけて来る


「杏寿郎さん、
何かご用でありましたか?」


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