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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第58章 虎と虎



音もなく 静かに それでいて


すぐ目の前に 杏寿郎が迫っているのが見えて


「……!?」


何だと…? あの構えの突進


不知火に不知火を重ねてるのか?



杏寿郎が不知火を使えば
その速度の勢いでそのまま

大きく前方に 移動して行ってしまうが


先程の お互いが薙ぎ合った

あの不知火の時は そうでは無かった


いや 一度はそのまま 前方に進んで

切り返して来たのか?


「不知火 炎炎(えんえん)」

「弐ノ型 昇り炎天」


カァンッと乾いた音が響いて


杏寿郎の薙いだ木刀が
槇寿郎の木刀に払われる


「炎の呼吸の二段呼吸…!ああ、
流石、杏寿郎にあられますね。
もう、ここまでに、二段呼吸を
己の物になさっておられるなんて」


自分の胸の前で両手を合わせて
恍惚な表情を浮かべて
あげはがそう漏らす様に言った


「あげは!俺をその程度だと
思ってもらっては困るぞ?」


その言葉が耳に届いたのか
手合わせの最中にも関わらず
杏寿郎がこちらに顔を向けると
そう言って来て


「杏寿郎、どこを見ている?
お前の相手は、俺だろう?」


その杏寿郎の様子に
呆れながらに槇寿郎が言い放った



ふふふと千寿郎がその様子を見ていて

隣で笑い出してしまって


「千寿郎君?」

「兄上は余程、姉上に
自分の姿を見て頂きたいと、
お考えになられているようですね」


「炎炎の呼吸…」


炎の呼吸に 炎の呼吸を重ねる

杏寿郎の口から漏れる

炎を帯びた 呼吸が

渦を成しつつに 燃え上がるのが見えて


私が杏寿郎に教えた あの呼吸を

この短い時間で


杏寿郎はここまで 練り上げて来てる…


 深い 深い


地獄の業火が地の底から

湧き上がるかのような


そんな音が聞こえる


































ーーーーーーーーー


以前にお世話になりました
アンケートの方で、空白の型は
琥珀糖内では埋めない代わりに。

既存の型の、改の型を
幾つか、煉獄さんには採用をする
予定でありまして。
夢主が、煉獄さんに教えて
二段呼吸を用いた、応用になります。

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