第57章 焦れる焦燥 ※Rー18
すぐに返事を返さなかったからか
そう再度問い直されてしまって
「ええ、触れて下さい。杏寿郎」
スルスルと杏寿郎の手が
僅かに開いていたあげはの
着物の合わせの部分の撫でて来て
その着物の下に
腹を撫でながら滑り込んで来る
「ふ、はぁ、…んっ」
素肌に触れる 彼の手の感触に
彼の触れた場所から痺れと熱が生じる
その滑り込んで来た
杏寿郎の左手が私の右側の
前身ごろを腹を撫でながら
そっと開いて来て
「んっ、あぁ、やっ…んッ」
それと同じくにして
滑り込んで来た 右側の手が
私の骨盤を撫でながらに
左側の前身ごろも開いて来るから
明るみの下に 素肌を晒す事になってしまう
「ふ、はぁ、ぁあ、杏寿郎…、
少し…、お待ちに…んっ」
かなり 彼の方に余裕が無いのは
ここに来た時から分かって居たし
そうされたいと思いながらに
それに戸惑う自分も居て…
「君は俺に何を待たせたいんだ?
俺は、十分に、待っただろう?
もう、これ以上は…、俺とて待てないが?
これ以上、俺に我慢させて
…何の得があるんだ、君に。
それとも、何か?あげは。
乱暴にされたいのがご希望なら別だが…」
「んんっ、違っ、ん、しかし…あっん、
杏寿郎…んっ、あぁ、はぁ…ん」
無意識に思わず そうされるのを
遅らせてしまいたいと
恐怖心にも似た感情を憶えて
ぎゅっと自分の太ももを
硬く閉じてしまって居て
「何故、足をそんなに閉じる?
あげは。俺と、ここに来る事に
君も同意しただろう?
そうしたいと、交わり合いたいと、
思ってるのは俺だけか?あげは」
太ももを撫で下ろした手で
杏寿郎が膝をトントンと軽く叩いて来て
足を開く様にと促されてしまう
上から ずしっと圧し掛かられて
体重を身体に乗せられてしまうと
抗えないのは…分かるのだが…
そう知りながらに 抗いたいと
どこかに奥底に考えてしまう