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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第56章 蝶と蜘蛛と



ここでは… 流石に

口付ける訳にも行かないし


それに 仮にどこかで 

口付けを交わしたとして


彼の言う 想いを伝えたいは…きっと

口付けだけ何て言う様な

そんな物では 
収まり切らないだろうし…?



「その…、えっと、杏寿郎。
それは、今から、
お昼を…食べに行くと言う
私の解釈…で、
…合っておりますでしょうか?」


言葉でわざわざ 返事を貰わなくても

杏寿郎の顔を見ていたら分かるけど

その視線で 見つめられるだけで

見られている場所から 
焦げてしまいそうだ



「悪いが…、あげは。
夜までは待てそうにない。
時間を、前倒しても構わないだろうか?」






夜まで待てそうにないと言う



率直過ぎる 杏寿郎の言葉は



食事に行くと…


言い方を 濁す素振りすらも


もう 彼には無いのだと 


自覚するしかなくて



まるで その心中を…

見せつけられているかの様だ…



それを 

許してしまって…いいのだろうか?

それを 断ると言ったら…等と言う

そんな気持ちが 一瞬に同時に湧いて来て



相反する 気持ちが 

自分の胸を占めるのを感じる



彼に 抱かれたい

でも まだ抱かれたくない


でも…


そう 自分が…感じてしまう 

その理由は…


フルっとあげはが小さく
自分の頭を左右に振ると


ギュッと杏寿郎の着物の袖を握りしめて
自分の首を縦に振って頷いた


「その、あげは。
前もって確認を取りたいんだが…、
容赦も加減も…、
あまり期待しないで貰いたいんだが?」


当然に 彼の申し出を


断るなんて出来ない



夜までお待ち下さい 


なんて 到底言えない



そんな事 言える訳なんてなく…て



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