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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第7章 長い一日


「あ、…あの、あげはさん」
「ん?何?なほちゃん」

「私、…もし宜しければその、今なさって
いるのよりも楽そうな、下着を…
お持ちしましょうか?」
「ああ、…そうだね。下着だけでも…
交換したいかな?バストバンドしても、
大丈夫そうなのがいいかな」

「でしたら、熱めのお湯とタオルを
ご用意しますが、いかがでしょうか?」
テキパキと包帯を巻き終わったアオイが
こちらに来て言った

「うん、そうだね。…体、拭こうかな?」
ハイハイとなほが手を挙げて
「私、お背中、お拭きしますね!」
「うん、そうしてもらえると、
嬉しいかな。助かるよ」

程なくして いつの間にやらアオイが
お湯とタオルを用意して戻って来ていた
「お湯の用意ができましたが」
「ありがとう、アオイちゃん。
仕事が早いね、さすが」
「いえ、それほどでも」
とあげはに褒められて
アオイが心なしか嬉しそうに答えた

体を拭いて 下着を交換すると
歯磨きを済ませた
寝る前の薬湯の時間まで まだ少しあった

「創部の痛みは、どうですか?…痛み止めの
頓服もありますよ?」
杏寿郎の床頭台の上には水差しの横に
痛い時の頓服が置いてある
「いや、…痛まないわけではないが。
飲むほどでもない」
「そうですか、お休みになる前に飲まれた方が
いいかと思いまして…お声がけしたのですが。
…大丈夫そうですね」

うーん これは確かに
ワンツーマンの完全看護…と言うわけか
彼女の方へ目をやるとあげはは
休む用意をしているのか髪をとかしていた

長い髪を横に集めると
ざっくりと三つ編みを編んでいく
ふと視線を上げたあげはと 
視線がぶつかってしまった

「その、髪型も…似合っているな」

「何言ってるんですか、そんな褒めても
何も…出ませんよ?これは、髪が
もつれないようにしてるだけです」

本人は休むための
準備をしているだけなのだが

「あの…、よろしければ、起こして…
頂いても?…ふぁ…すいません、
しばらくの間休んでも…いいですか?」

ホッとして安心したのか急に眠気が
来てしまって 寝る前の薬湯までの時間
少しばかり休もうと思って
あげはが欠伸混じりに杏寿郎に言った

「今日は、早めに休んだ方がいいな。
君だって、…疲れてるんだ」

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