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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第55章 再びましての煉獄家


たとう紙に包まれている
着物を千寿郎に槇寿郎が託して来て

「これを、居間にある
衣桁掛けに掛けて置いてくれ」

「あ。はい、虫干しをしていた、
あの着物の事ですね。
はい、分かりました。父上」


居間にそれを千寿郎が運ぶと
置いてあった衣桁掛けに
たとう紙を開いて 
その中に入っていた 着物を掛けた


ふと視線を移動させた時に

居間に置かれた 飾り棚に

写真立てに入れて飾られていた

一枚の写真が目に入った


あれ?この写真…
昨日まで無かった……様な?


その写真に引き寄せられる様にして
千寿郎が飾り棚の前に移動すると

その写真を自分の手に取った


「あっ、この写真は……もしかして」


そこに映っていたのは
今の杏寿郎位の年齢の若かりし頃の
自分の父と その隣には
写真の中でしか知らぬ母の姿があって


その着ている着物からするに
父上は五つ紋の紋付き袴姿で

この写真は父上と母上の
祝言の時に撮られた一枚の様だった

後ろの写っているのはこの屋敷なので

この屋敷で父上と母上は祝言を挙げた様だ


「こうしてみると、兄上と
父上は本当にそっくりだなぁ…。
あれ?母上のお召しになられているこの
着物の…この柄…見覚えが……あっ」


千寿郎がある事に気が付いて
声を上げると ふふっと思わず
笑い出してしまった


「成程、そう言う事に
あられましたか、父上。
でしたら、尚更、この煉獄千寿郎。
姉上に、この母上のお着物を受け取って頂く
お手伝いを頑張らなければですね。
全く、父上も父上で我々の、
父上でありながら素直ではない方だ」


「千寿郎坊ちゃま、
こちらに居られましたか。
杏寿郎様と、あげは様が
お戻りになられてますよ」


そう一条が千寿郎を呼びに来て


「一条さん。それは、
本当ですか?すぐに参ります」




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