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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第54章 忘却の果ての追憶



「そうか。花屋に着いたのか!
すまないが、用事を済ませる間。
ここで、待っていて貰えるだろうか?」

「へい、了解しやした」


「よし、あげは。降りるぞ」

「え、ええ。そうですね」


花屋の店先には
バケツの中に数種類の
切花が並んでいて

あげはが花屋の店員を
呼び寄せると バケツの中の花を

数種類 指差して


「この辺りの適当な、
白い花を…花輪の様に、
この形に組んで頂きたいのですが、
可能でしょうか?」

そうあげはが この形と自分の指で
ハートの形を作って店員に見せる

『ああ、ハート型の花輪にですか?
ええ、前にも同じような注文があったので』


花屋の定員にあげはが
白い花をハート型にして欲しいと申し入れて
店員がそれに頷いていた


「あの、杏寿郎。
瑠火様にお渡しするお花も
こちらでお買い上げになりますか?」

お供えするではなくて
お渡しすると言う言葉の
表現が また何とも

あげはらしいと杏寿郎は感じながらに


「そうだな。そうするか」


そう返事を返した




花を購入して戻ると

それからまたしばらく
馬車に揺られて



馬車がある場所で 止まった


今度は指定されていた場所に
着いたとの事だった



降り立った場所は

人里から離れた木々の生い茂る湖畔で

昼間でも 湖の周囲に
生い茂る木々の所為で

若干 薄暗い 静かすぎる場所だった

「なぁ、あげは。
ここで、場所は本当に合っているのか?
随分と、鬱蒼とした…。
人気のない場所の様だが」


「ええ、ここに
間違いはありませんよ。杏寿郎。
この辺りは、人里とも距離がありますし。
元よりあまり、人の
寄り付かない場所にありますから。
随分…久しくにありますが、
この辺りは全然、に、
代り映えがしませんね…。
あの時と、変わらないまま…にあります」

ただ一つ あったはずの
病院が無くなっている…だけで

それ以外は あの頃のままだ… 


この場所は…


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