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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第7章 長い一日


しのぶが顔を近づけると
杏寿郎の顔を覗き込む

深い深いしのぶの深紫の瞳が
杏寿郎の顔を映していた

「あげはさんが、煉獄さんを選んだのであれば、
私はそれを止めません…が、これ以上深く、
関わり合いになられたいおつもりでしたら…」
深い紫の瞳が鋭い目に変わる

「あの人を、彼女を残して逝くのだけは、
死んでも許しませんので」

胡蝶はどこまで知っているのか
限りなく彼女以上に 真相に近いことは確か

「胡蝶、君は…どこまで知っている?」

杏寿郎のこの問いはしのぶにあげはが彼に
この事について話したのだと知るに足りた

「あげはさんが…知らない所まで…
でしょうかね?」
「うむ、それは興味深いな」

「殺された彼女の恋人は、4人です。
皆…刀で首を断たれていた…
かなりの手練れでないと、ああは行きません。
まぁ、切られたのは…首だけじゃなくて
…アレもみたいですけど」
「君は、犯人を知っているな?」
「ええ、知ってますよ…この目で見ましたから。
まぁ、あの人のする事ですから
私に…わざと見せたのかもしれませんけど?」

しのぶの言葉に杏寿郎が眉を顰めた
「なら、なぜ、彼女に
死んだと嘘をついたりした?」
「あげはさんの心を、傷つけたくなかったし、
それであげはさんが気に病まれるのは…
納得できません。私が、嘘つきで済む方が
マシです」

これが胡蝶なりの優しさなのだろうな…

「あげはさんから責められるまでは、
嘘つきでいるつもりでしたし?
真実をお伝えした所で私とあげはさんでは
…どうにも…」
「あげはは、俺では勝てないと
言っていたが?」
「でしょうね。私とあげはさんでも
難しいでしょうし…」

胡蝶自身もそうしたいと思っていたが
2人でも敵わないと分かって
何もできずにいた訳か
ならば 話が早い

「なら、もう安心だな!」
置いてけぼりにされた様にしのぶは感じた
人の事放っておいて1人で解決しているようだ
「何の事です?」

「俺は、君の力も…借りたいと思っている!
どうだろうか?」
「煉獄さんに、あげはさん…、そして私。
なるほど、考えましたね」

杏寿郎の言葉を聞いて
しのぶの表情も明るくなる
今まで何年もどうしようもなくて
解決する術を持たなかったが
光明が見えた気がした
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