第53章 期待の募る夜には… R-15
「そんな顔をして、忘れろと
俺に懇願した所で…、忘れるなど。
俺に、そんな器用な真似が出来ると
君は思って居るのか?あげは…。
なら、明日は別々に寝るつもりか?
それはそれで、父上や千寿郎に
喧嘩でもしてるのかと、
怪しまれやしやしないか?」
「んっ、やぁ…ん、それは…そうに
あるのでは、ありますがッ、んッ」
耳の縁をなぞって居た彼の舌が
あげはの首筋に降りて来て
ビクッと身体が跳ねてしまう
「あぁん、ん、ダメにあります…、
ん、杏寿郎、首は…んっ、ふぁあん」
「そんな気持ち良さそうな、
甘い蕩けた声を出して置いてか?
ダメ…な様には俺には聞こえないがな?」
ちゅ…ちゅっ……と
音を立てて首にばかり
今度は執拗に舌を這わされてしまって
「ふあぁんっ、あんっ、あぁ、
やぁ、ん、ダメ…ッ、んっ、あぁ」
シュルっとあげはの膝の辺りで
縛っていた帯を杏寿郎が解いて来て
グイっと膝の下を支えて
上に膝を揃えたままで
足を持ち上げられてしまって
「今夜の所は…、紛い事で我慢するが…」
じゃあ 明日は?
明日の夜は…?
紛い事…じゃなくて…ッ
ズンッと太ももの間に差し込まれる
彼のモノは既に硬く逞しくなっていて
「んっ、はぁ、ああぁ…んッ」
「いつも、する時…も、
ここにこれを擦り付けられるの…
嫌いではなさそうだもんな。君は。
そうなってないのに、
そうしてる時の様な
そんな声を出すだろう?」
杏寿郎がそう言うと
下着の上からではあるが
太ももの部分ではなくて
あげはの蜜口の部分にグイっと
自分のモノを押し当てて来て
そのまま グリグリと押し当てて
擦りつけられれば
ますます そうしてる紛い事が
紛い事で無い様な
そんな錯覚を起こしてしまう
「んっ、はぁ、あぁんッ
杏寿郎…んっ、あぁん、杏寿郎…」
明日の夜と言わずに
今夜にでも…と
言い出してしまいたくなるな
こんな声を出されてしまったら……
正直 堪った物ではないがな
…こちらとしては