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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第52章 蝶の悩みと晩御飯



脱衣場でばんやりと考え事をしながら
自分が着ている物を脱ぐと
浴室の中に入った


とは言えど 昨日の夜みたいにと

それに今夜は二人だけなのだから


気を遣う事なく
声が出てしまってもいいと
彼からは言われてしまってるし


昨日の自分の乱れ様を思い出してしまって

声を殺せと言われてるのに

はしたなく大きな声を出してしまっていたんだから


遠慮しなくてそうして良いと
言われてしまったら

どうなってしまう事やら…ッ


洗髪を済ませて
身体を洗っていると
色々な考えが浮かんでくる


あの呉服屋の帰りにああ話はしたけど

夫婦としての在り方については
自分の考えが纏まって居ないと言うのが


自分の答えだ


そのどちらかを選べないと
杏寿郎が言っていた通りに

今となっては 私自身もそれが

選べなくなってしまって居て


彼と共に 肩を並べて
鬼殺隊を続けたい 柱としてと

そう思うのも 事実で

彼の子供を育てながら
自分の腹の中にも彼の子を宿して

ここで彼の帰りを待つ

そんな生活を夢見てしまわなくもない


選べないからこそ 天に任すなんて

どっちつかずな返事を
返してしまっていたのだ


どっちもと杏寿郎が言ってた

そう どっちも望みなのだから

選びようもない…よね?


どっちかが幸せでどっちかが不幸

そんな事はなくて

どっちも幸せでどっちも不幸せなのだ


要するに我が儘で とても


贅沢な悩みだ



彼の子供は欲しい



でも 彼と一緒に鬼殺を続けたい


両立が出来ない物であるのに


そのどちらも欲しがるんだから


我が儘で贅沢な悩みでしかないなと

そう感じずには居られない


そんな事をあれこれと考えても
纏まりが付かずに結論が出ないままで
入浴を済ませて 
あげはは部屋へと戻った


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