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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第52章 蝶の悩みと晩御飯



「しかし、それはあげはが
工藤に…と用意した物じゃないのか?」

あげはが工藤にとお礼として
用意した物を 俺が飲むのは気が引けると
感じた杏寿郎がそう春日に返すと

「しかし、この芋焼酎は
人気の高い銘柄で、少々入手が困難な物。
私一人で頂くのも、心苦しくありますし。
こうして、自分の主である炎柱様と
一緒に酒を飲む機会など
そうそうありませんでしょう」

今度は工藤の方から
そう杏寿郎に対して申し入れがあって

すでに3杯目のお湯割りを飲んでいる工藤は

少しばかり普段より
饒舌で酔っている様だった

酒を工藤と一緒に飲んだ事が無い訳じゃないが

工藤は九州男児だ ちょっとやそっと
それこそ水の様に 飲んだとて

こんな風に酔うのも 珍しい…が


ちらっと杏寿郎があげはの顔を見ると
きょとんとした顔をしてこっちを見ていて


本当にあげはは… そんな風に

人の奥底の感情を引きずり出すのが上手いな

あの工藤を 懐柔した位だしな


だが…しかしだが


あげはが自分の屋敷の使用人と
仲良くしている事は屋敷の主として
喜ぶべき事であるのに…だ

どうにもこうにも俺は

いちいち些細な事にすら 
嫉妬してしまうようだ


あげはは俺の物だと

独り占めしたいのだと


自分で自分に
思い知らされている様にもあるな



「森伊蔵と村尾と魔王で悩んだのですが、
別の場所には佐藤もあったのですが…。
ああ、勿論に黒の佐藤…ですが、
お好みの銘柄をお聞きして置けばと
後で、悩んでしまいまして。
なら、魔王でしたら間違いないかと…」


そんな杏寿郎の事など知らないあげはは
嬉しそうな顔をしながら
その工藤への贈り物を話をしていて

工藤とあげはの会話を杏寿郎が
顔を顰めながら聞いていて


春日が後ろから杏寿郎に

「全て、芋焼酎の銘柄にございます」

と耳打ちをした



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