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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第51章 喧嘩の後は…



「いいえ。私があの夜に、杏寿郎
貴方を救ったあの時点での生存者は…。
杏寿郎、貴方の他に…4人…居ました」


居ました…と そう彼女は過去形で

俺にその事を伝えて来て

その あげはの言葉の意味する所は


もう 居ない…と言う事にしか過ぎず

それ以上 その話の詳細についてを

彼女に問いただすのは


止めた


「ああ、もう
日が傾きかけておりますね。
お夕飯の仕上げをしたいので、
少し、急ぎませんか?
お話は、また時間のある時に…でも」


いつの間にか 夕暮れになっていて


「夕飯にはまだ時間があるだろう?
それよりも、俺はあげは。
君と手合わせの
一つでもしたい所だがな」

「ああ。お手合わせ…も、
私は今日は随分と充実した
手合わせを致しましたので…」

あげはのその言葉に
杏寿郎が顔を顰めた

不死川との
今朝の手合わせの事を

あげはは言っているのだろうが


「不死川との、あの手合わせの事を
言っているのか?」

いいえと
あげはが首を横に振って来て
杏寿郎がまたしても顔を顰める

「丁度杏寿郎が、
お出になられている間になのですが。
私の師範が…、お屋敷に
起こしになられてたのです。
師範は、普段は幾つかの山の庵を
点々としながら山に
籠っておられるので。
私も師範にお出会いしたは、
一年以上ぶりでありましたが。
きっと、杏寿郎も私の師範を見たら
驚かれる事にありましょうね」

「そうか、君の育手…。と言うと。
確か、元水柱だったか」

「ええ。師範は槇寿郎様と
確か、同じ時に最終選別を受けた
同期にありましたから。師範から
槇寿郎様のお話は何度か伺ったり
した事はあったのですが」


杏寿郎は一瞬 自分の父が
あげはの育手の事を気にしていた事を
あげはに伝えようかとも思いはしたが

父上が 明日直接あげはに尋ねると

そう言っていたからな

わざわざ俺から尋ねる事でもないかと
杏寿郎はそれを尋ねるのを止めた

「あげは!
肝心な事の方を忘れる所だった!
帰ったら、一緒にあの店の団子を食べよう!
あそこのエビ団子は、絶品だからな」

「え?今からにありますか?
お夕飯の前にありますよ、杏寿郎」




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