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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第51章 喧嘩の後は…



「その様な事を、細やかな楽しみだと
仰られる方は。この日ノ本広しでも、
杏寿郎位にありますよ」

あげはがそう冗談の様な
嫌味を言いながら
杏寿郎に笑顔を向けて来て

「ハハハハハッ、なら俺は
この日ノ本一、幸せな夫だな!」

「それを笑い事になさる辺りは、
流石…、杏寿郎にありますね。
私の夫……、に
なるだけの殿方にあります。
でも、杏寿郎が
日ノ本一幸せな夫なのなら、
私は、日ノ本一幸せな妻にありますね」



それまで笑っていた杏寿郎が
いつになく真剣な顔になると


「そうだな。俺達は否が応でも
そうなるしかないがな?」

「無理になる物でも、
無い様な気もしてしまいますが」


杏寿郎の言いたい事は理解してる

私達が夫婦になるには


乗り越えないとならない問題がある


彼を倒す事…


透真さんを… 倒すしかないのだから


その先にある 後悔を超えた先にしか……


それは無いのだと 


そうなる前から 後悔が


既に 始まっているのだから



「なれるさ」


「杏寿郎」


「俺と君……だからな」


ふるふるとあげはが首を横に振って


「なりましょう。彼の為にも…。
自分勝手な、考え方にありますが…」


「なるか?」

「なります」


「なら、なるしかないな!」

「彼の分も…生きて、そうなるしか
許されません…でしょうから」

「だがそれは…彼の為だけでもあるまい?
彼女の為……にも、そうせねばな」


杏寿郎の口から出た 
彼女と言う言葉に 

あげはが目を大きく見開くと


力強く 頷いた


「杏寿郎には…、
本当に感謝したい事ばかりにあります。
春日さんから、
お話…をお伺い致しました。
杏寿郎がその様に、
考えて下さっていて…。
私は…、
これ以上に嬉しいと…貴方に
どうお伝えすればいい物なのか…。
言葉に迷う程に…ありますよ?杏寿郎。
私は、貴方の妻になる前から、
日ノ本一の幸せ者にある様です」



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