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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第51章 喧嘩の後は…


「ああ、暗示の話ですか?
でも、暗示はしのぶちゃんの方が
私よりも3倍は強固な深層までの暗示を
掛ける事が出来ますからね。
鬼殺隊の隠には、事後処理として
それを専門にしてる隠もいますけど」

ギュッとあげはが
繋いで居た手に力を込めて来て

「だが、俺には出来ない事だからな。
それが出来る、君は凄いと思うがな?」

「褒めても何も出ませんよ?杏寿郎」


そんな事を言いながら
手を繋いで歩いて帰った


「あげは。俺は気付いたんだ…」

「気が付いた?何に…です?杏寿郎」


繋いで居た手を今度は
杏寿郎の方から
ギュッと握って来て


「聞きたいか?あげは」

「ええ。お教えして頂いても?」



「俺は…、
あげは、君の事が好きだと。
今日は、何度も
気が付かされる事ばかりだった。
あげは。言ってもいいだろうか?」


「杏寿郎、それを聞く前になのですが…。
ひとつ、お教え頂いても?」

「ん?俺にか?」



「杏寿郎は、
お気付きにあったので、ありましょう?
私が、普段使いに出来る着物を
あまり持って居ないと言う事…」

杏寿郎が目を伏せて
小さく短く息を吐くと

「ああ。気付いていた。
だが、あげは、
君のその性格だからな。
俺が普通に着物を贈ると
君に申し出た所で、受け取っては
貰えないとそう思ったんだ。
さっきの、呉服屋でのやり取りも…。
俺は、そこまで君の考えが
俺に恥をかかせているとは
俺も思っても居ないし、
感じてもないが…っ、あげは?」

繋いで居た手の指先を
あげはの方から杏寿郎の指に
絡めて来て 繋ぎ直して来て

ギュッとその手を握って来られると
そのらしからぬ あげはの行動に
ドキドキと胸が騒がしくなってしまう

それに その俺の顔を見つめる
そのあげはの視線にも
熱い熱の様な物を帯びているのを感じる



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