• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第51章 喧嘩の後は…



最初の彼からの贈り物だった

あの 琥珀糖だって

まだ食べきれずに
持ったままになっていて


それでいて 

あの108本のバラの花束も

自分で持って手元に置いているのは

そのごく一部でしか無くて


小町紅とあんず油に関しては 

毎日使ってるけど


あの小間物屋で買って貰った

レースのハンカチに至っては
上にポプリを置いて飾ってあるし…な



「ですが、杏寿郎。お着物を
10枚も頂いてしまっては
毎日別の物を着ても、
10日…掛ってしまいますよ?」


ははははっと杏寿郎が腕を組んで
豪快に笑うと

「俺としては、30枚買って毎日
別の物を着て貰ってもいいがな!」


着物を30枚??


「杏寿郎は物の
単位がおかしくありますので。
そんなに枚数は不必要にありますよ!
それにそんなに着物だらけにされては、
管理をするのも、
収納する場所も大変ですから」

多すぎても迷惑するのだと
あげはに言われてしまって

「確かに、それもそうだな!」

呉服屋に戻って着物を申し訳ないが
半分にしたいと申し出る

勿論自分が望んだ事なので

そう話を付けてくれている
杏寿郎の隣で
あげはも謝りながら
深く深く頭を下げた

杏寿郎は即決するタイプなので
その10枚の着物を5枚にするのは
即座に決まった様だった

軽くなった包みを杏寿郎が持って
空いている方の手を差し出して来たので
あげはがその手を取って握った

「あの…杏寿郎」

「どうかしたか?あげは」

「その、
お着物の事なのでありますが。
私も…もう少し…欲しいと
考えていた所でありましたので、
助かりました。
ありがとうございます。杏寿郎。
このお着物達は、
大切に…着させて頂きますので」

あげはが穏やかな笑顔を浮かべながら
杏寿郎に着物の礼を言って来て

「なら、それを
脱がすのは…俺の仕事だな!」

そう言って大きな声で笑いだすから
思わずこっちも
ふふふと笑いだしてしまった

「もう、杏寿郎ったら…」


/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp