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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第51章 喧嘩の後は…



もしかして…だけど


店に着くなり
この店にある 小紋と紬を
全て出して欲しいと


開口一番に言っていたので


杏寿郎はもしかして…
この店で取り扱っている

全ての小紋と紬を
私に…合わせて見る…つもりなんじゃ…


この店は お店自体は
そんなに大きな店ではないけど


「後、どれぐらいあるんだ?」

「200……程はございますが…?」

「そうか、なら、持って来てくれ」


「あの、杏寿郎…。
せめて柄なり色なり……、
合わせるのも少々お絞りに
なってからと言う訳には、
なりませんか…ね?」


「それはダメだ」


そうきっぱりと言い切られてしまった

「俺の好みの色と柄と、実際に君が着て
似合う、色と柄が必ずしも一致するとは
限るまい。それを言うなら、あげは。
店主に見立てて貰うとしても同じ事。
それに、この小紋も紬も着るのは君だ」

「すいません、こちらはどちらに
お振り分けなさいますか?」

杏寿郎がこちらに話をしながらに
店員に山と着物を交互に指さして
仕訳ける作業の方も並行させていて

「別に俺は、選ぶのにあげは。
君の手を煩わせるつもりもないが?
君はそこで立って居て
くれるだけでいいからな」


何だろうな… この気分は

物凄く 釈然としない……な


着物を買ってくれるって話になって

選んで欲しいって頼んだのも


間違いなく 自分なのに


どうしてだろう? 

こんな微妙な気分になるのは


「それは、そっち、
こっちのとそっちのはあっちだ」

その作業を繰り返している内に
店員の方も杏寿郎の指示を
迷いなく受け取る様になって

最初の頃に比べて

山を積み上げる速度が
知らぬ間に加速して能率が上がってる事に

あげはは気が付きはしたが


それにしても……ここのお店…

お店は凄く小さいけど

扱ってる着物は

全体的に上等な品物のが多い印象だった




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