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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第51章 喧嘩の後は…


そのまま あげはは
杏寿郎から どこへ向かうのかも
知らされないままに

炎屋敷を後にした


「あの、杏寿郎、今からどちらへ?」


「俺から、君にお詫びの印を
贈らせて貰いたいのだが?あげは。
まだ、この時間だ、
夕飯まで
時間もあるしな!丁度良かった」


お詫びの印を贈りたいと
そう杏寿郎に手を引かれて
そのまま連れて来られたのは


一軒の 呉服屋で


「あの、杏寿郎…ここは…」

「ん?呉服屋だが?」


「いえ、それは
見たら分かりますから。杏寿郎」

「この件の詫びとして、
俺からあげは。
君に着物を数枚贈りたい。
何、心配には及ばないからな!
その辺りは俺も心得ている…つもりだ。
高い物は君が、
気後れしてしまうだろうからな。
安い、手ごろな、そうだな…。
小紋か紬を贈りたいと
思うのだが?どうだろうか?」


小紋か紬とそう杏寿郎が
着物を限定して指定して来たので

ジッとあげはが返事をせずに
杏寿郎の顔を見つめて来て

でも その言葉に不安しか
感じないのは気のせいではないはずだ


「杏寿郎はズルすぎやしませんか?
そう言われてしまっては、
受け取れないと私からは、
言い出せなくなってしまいます」

「この値段の着物を贈るのに、気後れ
されてしまっては、俺が困るがな」


「あっ…」


と小さくあげはが声を上げて
何かを思い出した様子だった


クイッと杏寿郎の隊服を引いて来て
自分の視線を杏寿郎に合わせて来ると

「あの…、杏寿郎のお気持ちに
甘えさせて…頂きましても?」

「ああ、勿論だ。
反対されるかと思ったんだが。
一体、どういう風の吹き回しだ?
まぁ俺としても、
そうして貰えると助かるからいいが」

「あの…、
ついでの…お願いなのですが。
杏寿郎にそのお着物の方を、
お選びして頂く…とかは?
叶います…でしょうか?杏寿郎。
今回は正式な訪問ではないので、
その今回は、訪問着ではなくて。
今日のそのお着物を…
明日…着て行きたい…です、できたら」



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