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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第50章 団子屋事変


バッと杏寿郎が立ち上がり
グッと拳を握りしめながら
思いっきり大きな声で言ってしまっていて


店の客は少ないながらに
注目を集めてしまって居て


「もっ、申し訳ないっ…、
その、考えている事が、
外に出てしまっていた様で。
お恥ずかしい…限り。
お騒がせしてしまった!」


杏寿郎が赤面すると
小さく萎縮しながらも

周囲の客に対して謝りながら 
しおしおと
持ち帰りの出来上がりを待つ 
店先の長椅子に腰降ろして


きちんと 座り直した



ああ 何をやっているんだ俺は


場を弁えずに 大きな声を出してしまった



それからしばらく店先で待っていると



「実はの話なんですがね、団子が
焼き上がるまでの間、お客さん。
あっしの昔話に、
ちょいと付き合って貰えやせんかい?
丁度、そのあげはさんに
関係する話なんでさ」

「あげはに関係する…、昔話??」


どう言う事だ あげはは
この店の常連だったとかか?

そう思いながらも 団子を待つ間に
店の主人の話を杏寿郎は聞く事にした

団子屋の主人が杏寿郎に話したのは

8年前の 蛍池での出来事で


「だから、あの時、あげはさんが
うちの娘を助けてくれなんだら、
この店が団子屋になる事も
無かったかも知れねぇんでね」

「主人。だが、あげはが
主人の作るうどんが
食べたいと言っていたのであるのなら。
俺も、主人のうどんを食べてみたいがな!
今度の時は、団子も勿論だが。
あげはとこちらに、貴方の
うどんを食べに来てもいいだろうか?」


杏寿郎の方から
未来への約束を取り付けようとして来て

店の主人は一瞬

団子を炭の上で返す手を止めてしまった


「さっき、来ていたんですがね?
黄色い頭の三角の羽織の鬼狩りさんが。
この仕事をしてたら、
先の約束なんて出来ねぇって。
その鬼狩りさんは、言っていやしたが。
お客さん…、アンタは
その鬼狩りさんとはまた、
違うお考えの持ち主の様だ。」



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