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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第50章 団子屋事変


「あっはっはっはっ、
いいよいいよ。うちの馬鹿娘が
先に、姉さんにケチつけたんだ。
姉さんは、悪くないさね。それだけ
姉さん達が自分の仕事に誇り持って、
やってるって意味じゃだろ、違うかい?」

ふるふるとあげはが首を左右に振って
ぎゅっと自分の拳を胸の上に押し当てると

「いえ、何も違いません。
私達鬼殺隊は…、
皆さんの当たり前の生活を、
日常を守りたいと
そう思って居る者の
集まりにありますから。
そこに在るのであれば…、
それを…、大切に。当たり前を
生きて貰いたいのです…ッ。
私達の願いは…、それだけなので」


いすゞの母親は何も言わずに
あげはに向かって深く深く頭を下げた


そのまま いすゞを連れだって
店の奥へと入って行く


店の奥の住居にしている場所まで
そのままいすゞを引っ張って行って

「いすゞ。
アンタ前に鬼を見た事…あったろ?
この辺り一帯には、昔から鬼が出るって
言い伝えがあったのさ」

「母さん?」


「アレは、
そうだねぇ…8年ほど前になるね。
見たんだよ、母さんも鬼…ってやつをね」


疑問に思った いすゞが
鬼に襲われそうになったと言っても
何も言わなかった 自分の母が

ここに来て突然に 
そんな話を始めるのかとか


「あれは確か、6月頃だったねぇ。
蛍が見たいってアンタが急にごねたのさ。
蛍池の辺りは、木々が深いからねぇ。
その時は、蛍池に
死体が浮いてる事が良くあってね。
黄泉の国への入口だと言われのある池だから、
昔から自殺の名所だったんだが。
蛍は死者の魂って呼ばれてる位さね、
道連れにされるのは御免だって。
誰も好んでは蛍池には行ってなかったのさ」

憶えてる 記憶にある

蛍が見たいって言って
反対されたから

夜に布団を抜け出して

一人で行ったんだ 蛍池に


「アンタが居ないって、
気付いた時には。
私しゃ、肝が冷えたよ。
でも、アンタの行先は
蛍池だってわかってたからね。
慌てて、灯りを持って。
父さんと一緒に蛍池に行ったさ」

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