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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第7章 長い一日


「あの…、杏寿郎さん…
申し上げにくいのですが…」
「どうかしたか?あげは」

そんな顔をしてこちらを見られたのでは
体を離してくれとは言い出しにくくなる

「その、…お体が少しばかりですね。
近すぎるんじゃないかと…」
「そうか?俺はそうは思わんがな!むしろ…」

顔にかかっていた髪を掬い上げて
耳に掛けられる これからする事に
邪魔になるとでも言いたげに

「俺は、君と想いが通じ合っていると
思っているのだが…それは俺の
勘違いだろうか?」

私は あの時 この人に
杏寿郎さんに 
死んで欲しくないって思った

自分の命が
危なくなるかもしれないって
それでも 死んでしまうだなんて
…耐えられないって

私が 彼に
死んで欲しくないって思ったのは…

「確かに…、死んで欲しくないとは、
思いましたけど…」

その理由が恋愛感情を
彼に抱いているから…なのかと
問われると正直… わからない

「単に人が死ぬのが、見るに
耐えられなかっただけか?」
「それは、いつもそうではあるんですが…。
でも…死んで欲しくなかった。死なれたら…
困るって、死なせたくないって…」
「自分が…死んでしまうかも、
しれなかったんだぞ?」
「そ、それは…、そうなんですけど」

彼が杏寿郎さんが聞きたいと思ってるのは
私がそうした そう思った理由だ…
「でも、君が…いなくなっちゃったら…、
私は…きっと」

きっと1人じゃ何もできない
前に進めず立ち止まったままで

「だから、戻って来た。俺が…
したい事の為に…黄泉の国からな」

ぎゅっと体を抱きしめられる

「あのまま、死んでたら…君との
約束を違えてしまう事になるからな!」
「…約束?」

「……倒すのだろう?…彼を。
それまで、死ぬ訳にはいかんからな!」
と言っていつものように豪快に笑った

「ダメですよ」
そう言ってあげはも笑った
「何がだ?」

「その後も、…生きててもらわないと…
困りますよ。私が」

そのあげはの言葉は
彼女が“彼”を倒すと決意したのだと
俺が知るに十分な言葉だった

「なら、ますます死ぬ訳にはいかんな!」

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