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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第7章 長い一日


「あ、あの…、お話の腰を折る様で
申し訳ないのですが…」

もじもじと気恥ずかしそうに
あげはが切り出してきた

「何だ?何か言いたい事でもあるのか?」
「その、えっと…ですね、大変
申し上げにくい…話なのですが…」

話したそうにしている割には
中々本題に入ろうとしなかった
一体 あげはは何を言いたいのか?

「杏寿郎さんを、あそこまで搬送した…
後に。そのまま、緊急手術になった…
んですけど…その」

俺が手術を受けたのは胡蝶から聞いたが

「す、すす、すいませんでしたぁ!!」
「何故、謝るんだ?」

彼女が何について謝って居るのかも
なぜ 恥ずかしそうにしているかも
俺には何の事やら さっぱりだ

「恐らく、杏寿郎さんは意識が途切れそうに
なっておられたので、記憶にないか…と、
思うのですが。その…手術の時は…ですね。
その…ですね。衣服を…」

衣服と言うと 隊服の事だろうか?
大穴の空いた血みどろの隊服は
もう使い物にならないだろうし

それに今 俺は
蝶屋敷で使われているパジャマだ
それで 気が付いた
誰かが俺の隊服を脱がせて
これに着替えさせたと言うことだ

「見たのか?」
「………はい、で、でも!不可抗力ですし!
変な意味ではなくてっ…、いや。必要な
処置だったので…」
「それは、そうだろ。
なぜ、謝る必要がある?」
「しかし、ですね!杏寿郎さんの、お身体を
…見てしまったことに変わりはないですし」
「必要な事、だったんだろう?
なら、なんら問題はないっ!それとも、何か?
その詫びに、君の体を見せるとでも?」
「見られますか?
見てしまったのは事実なので…」

「いや、見ない」

「そうですよね、すいませんでした。
おかしな事を言ってしまって…」
「いや、そうじゃない」

杏寿郎の言葉にあげはが
目をぱちくりとさせた
「と、言われますと?」
言葉の続きを促すように言った

「見たくない訳じゃないが、それでは
意味がない。それは、後々に、君が
俺に肌を許しても良いと思った時でいい」

私の体を見るのは…今じゃなくて
肌を許す…深い間柄になってもいいと
私が 思った時…でいいって事…で

「それよりも、俺は、君と恋人らしい事を
…したいと思ってるんだが?
…君は、どうだ?」
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