第49章 日と炎と
「すいません。でも、あげはさんは
余り多くを話してはくれませんでしたし。
そこから推測した事だと…ッ、すいません」
そう言いながら炭治郎が
杏寿郎に向けて頭を下げて来て
「安心してくれ、竈門少年。
俺はその事で
あげはを責めるつもりはないからな!
変な空気になってしまったな、そうだ!
団子があるから、皆で団子を食べないか?
父上も如何ですか?甘くない団子もあるので」
「あ、えっ、でも、いいんですか?
煉獄さん、そのお団子は」
炭治郎は杏寿郎のその言葉に
驚きを隠せない様子で返して来て
「気にするな、竈門少年!
団子なら、また帰りに同じ道を通るからな!
その時に買えばいいだけの事だ。
千寿郎。美味しい団子屋の団子があるから、
皆で食べよう。すまないが、
皆の分の皿を用意して貰えるだろうか?」
「あ、はい、兄上。
すぐに用意して参ります。
後、新しいお茶もご用意致しますね」
「ああ、すまないな。千寿郎」
しばらくすると
千寿郎が新しいお茶と
団子を乗せる皿を持って戻って来て
4人で団子を食べた
団子屋でも頂いたから
この団子が美味しいのは
分かってるけど…
煉獄さんに悪い事しちゃったよな 俺
あげはさんにも
悪い事しちゃったよな…コレ…俺
あげはさんは 俺に必要な情報だって
そう思ったからあの話をしてくれたのに…
やっぱりここで話ちゃったのは
まずかったんじゃない…かなぁって
炭治郎の頭の中で色々な
考えが浮かんでは消えて行く
それに…
俺があの話をした時の煉獄さんの匂い…
今朝だって
喧嘩…みたいな感じになってたのに
これが原因で帰ってから
仲直り所か
また ふたりが喧嘩になったりとか…
したりしないかな? 大丈夫かな?
チラチラと炭治郎が
落ち着かない様子で杏寿郎の顔を
何度も盗み見ていて
「炭治郎さん?大丈夫ですか?」
今度は炭治郎の様子がおかしいのに
気が付いた 隣に座っていた千寿郎が
心配そうに声を掛けて来て
「だっ、大丈夫ですっ。千寿郎さん。
すいません、本当に、大丈夫ですので」
そう言って炭治郎が
自分の前で両手を振って否定した