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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第49章 日と炎と




「…皮肉な物だな…」


そう 槇寿郎が漏らす様に呟いた

ガラッと襖が開いて

お茶を持った千寿郎が戻って来る

「すいません、遅くなりました。
炭治郎さん、お茶をどうぞ」

「すいません。千寿郎さん、
お茶…、ありがとうございます」

「千寿郎、杏寿郎は
どこで油を売っているんだ?
すまないが、千寿郎。
杏寿郎をここに呼んで来てくれ。
杏寿郎は、竈門君を継子にしてるんだ。
杏寿郎にもこの話を、
聞く義務があると言うもんだろう」

槇寿郎が不機嫌そうにしながら
千寿郎に杏寿郎を呼んで来る様にと

言った後に

ガラッと襖が開いて
杏寿郎が無言のまま入って来て

そのまま 下座の座布団の無い場所に
腰を降ろして正座をする

「わざわざお探し頂かずとも、結構。
遅くなりまして
申し訳ありませんでした、父上。
竈門少年の使う、ヒノカミ神楽と言う
見た事もない呼吸について…。
父上であらば、
何かご存じで在られるかと」

「全く、突然に現れたと思えば。
お前は、挨拶らしい
挨拶も出来んのか?杏寿郎」

「ですから、先ほど遅くなりまして
申し訳ありませんと、
言ったではありませんか?」

ジロッと槇寿郎が杏寿郎を睨んで
クイクイと千寿郎が杏寿郎の袖を引くと

「(兄上、父上には
ご帰宅のご挨拶がまだにあります)」

そう杏寿郎に耳打ちをした
しまったと言う顔を杏寿郎がしていて

「まぁ、せっかちなお前らしいがな。
差し詰め、望月と話をする事で
頭が一杯で忘れてた…と言う所か」

「すっ、…すいません。私とした事が。
お恥ずかしながらに、父上の仰る
通りにあります。ご挨拶が遅れてしまい
申し訳ありませんでした、父上。
杏寿郎、只今戻りました」


「まぁ、それはどうでもいい。
話が逸れて居たな、すまない。竈門君。
炎の呼吸を火の呼吸と言ってはならない、
恐らくに、それがその呼吸の答えだ」



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