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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第49章 日と炎と


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時を遡る事 数時間前


煉獄家


家の応接間を
朝早くから使用人が掃除をしていて


誰か 今日は来客があるのだろうか…?


千寿郎がそう思って
使用人の男に声を掛けた


「おはようございます、望月さん。
応接間のお掃除ですか?
早くから、いつもお疲れ様です。
あの…、今日はお客さんが
おみえになられるのですか?」

「ああ、おはようございます。
千寿郎坊ちゃん。ええ、旦那様より
杏寿郎様がお客人を連れて来られると
お伺いしておりまして…」


千寿郎はそれを聞いて
おかしいなと思った

兄上が姉上とお戻りになると聞いているのは

今日では無くて明日だったはずだし

それに今日客人が来るなんて話は

千寿郎は何も聞いて居なかったからだ


別の使用人の一条が
お茶の乗ったお盆を持って
槇寿郎の元へと向かおうとしていたので

「すっ、すいません一条さんっ」

千寿郎に呼び止められた
一条と言う名の
女性の使用人が足を止めて

「はい、お呼びにありましょうか?
千寿郎坊ちゃま」

「あの、そのお茶…、僕が
父上の元に運んでもいいでしょうか?」

「いや、しかし…。
千寿郎坊ちゃまの
お手を煩わせる訳には…。
我々は杏寿郎様の命によって、
こちらのお屋敷のお手伝いをと
仰せつかっておりますので」

「すいませんっ、
でも、僕がそうしたいんですっ。
あのっ、それでもいけませんか?」

じっと下から千寿郎が
一条を上目遣いで
その愛らしい瞳を潤ませながら

うるうると見つめていて

「お願いします、一条さん」

ズイっと一条が千寿郎に
お茶の乗ったお盆を
片手で自分の胸を押さえながら
差し出して来て

「いえっ!どうぞっ。
よろしくお願い致しますっ!!」

「わぁ、すいません、一条さん
ありがとうございます。
そうさせて、頂きますね!」


そう言って満面の笑みを
一条に向けて千寿郎が向けて来て

そのままお盆を持って
槇寿郎の部屋へと向かって行った


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