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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第48章 嵐、束の間の静けさのち嵐 後編



「え、ええ。丁度
明日、杏寿郎さんのご実家に
お邪魔する予定になっておりますが…」

「もし…の、話なのだが」


ふぅっと小さく
師範がため息を付いて

あの厚かましいが服を着た様な
師範が消え入りそうな位に
儚げに見えてしまって

一瞬自分の目を疑ってしまった


「槇寿郎が…、
私の事を、聞いてきたらの
話…、なのだが。その時は…、
”お前に心配されるほど、私は
落ちぶれてなどおらん”…と
お前の口から槇寿郎に伝えてくれるか?」

「え、あ、…はぁ」


でも その師範の言葉はまるで

自分の事なんて
心配してくれなくていいから

自分の事を心配しろと言っている様な
気がして仕方ないんだけども


「あげは…、お前なら…出来る。
馬鹿弟子、お前は、この私の、
弟子…なのだからな。
私を裏切る様な馬鹿な真似を
するなど、許さんからな」


自分の言いたい事を
言いたい様に一方的に言うと


嵐の様に現れて
嵐の様に去って行った その人が

師範が去ったその後は

しーんとした静寂が包んでいた



「相変わらず、浮世離れしてるし、
神出鬼没な人だな師範は」



一気に疲れがどっと押し寄せたのは
言うまでも無かった


でも 丁度良かった

師範程の腕前の剣士と剣を交えるのは


かなり 有効な修行になるし


実践で 初めて

鏡炎のうねりを使ってみたけど

十分な手応えを感じていた


霹靂不知火の使い勝手もいいし

鏡連 水車も大分形になって来てる


あげはがハッとある事に気が付いて


「あ、明日の荷物全然準備してなかったッ」


杏寿郎に家に残る理由として
明日の用意って言った手前

全く用意が出来て居ないと知れたら

今まで時間があっただろうのに

君は何をしていたんだと
言われかねない…よね?やっぱり

杏寿郎の部屋に戻って
明日の持って行く荷物を纏める

私の持っている普段着の着物の
枚数が少ないのって多分


杏寿郎も気が付いてるだろうなぁ…



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