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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第47章 嵐、束の間の静けさのち嵐 前編



さっきまで 喧嘩紛いになっていて

イライラしてたのが 嘘みたい


「きっと、そのお振袖を
大切にしすぎるばかりに。
あげは様は着るのを、
惜しまれておられるのだろうとも。
だから、…大切なお時間をその
振袖と共にあって欲しいのだとの
ご希望にありましたので。
新しい門出の時を、
その方の想いとあげは様に
共に在って欲しいと言う、
たってのご希望にあられましたから」


カナエちゃんの想いと一緒に

その時を過ごして欲しい…のだと

杏寿郎がそう 望んでくれて…いて


ギュウッと胸を締め付けられてしまう


そんな形で カナエちゃんを
私達の結婚式に招待するなんて

杏寿郎らしい発想だなぁっと

ある意味感心さえしてしまっていて


杏寿郎の発想には 驚かされる事ばかりだ


「………っ、そうでした…か。
カナエちゃんにも、こんな形で
結婚式に来て貰えるだなんて、
私自身も…、
全く…に、考えておりませんでした。
杏寿郎が…、その様に…
春日さんに、お話を…?」


「ええ、それに、
その振袖の持ち主の方も
それを望んでおられるだろうとも…」


カナエちゃんが 
そうしたいって望んでるって

杏寿郎が春日さんに話を…

あの振袖の仕立てを依頼した帰り道


カナエが言っていた言葉を思い出した


ー『私が、成人式で着るよりも、
あげはちゃんの
結婚式で着る方が先かしらね?
どっちが先でも、
嬉しい事には変わりがないもの。
だって、親友ですもの。
勿論招待してくれるわよね?』ー


そうだった どうして


忘れてたんだろう 

あの時約束したんだった


カナエちゃんと


私の結婚式に 
あの振袖を着て行くからって

カナエちゃんが 言っていて


結婚式には絶対招待してねって

何があっても 絶対駆けつけるからって


そう言ってくれたんだった あの時に


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