第47章 嵐、束の間の静けさのち嵐 前編
カアアアアッと足に血流が集まり
そこが熱を持つように熱くなる
「そうだ!そのまま更に集中っ!」
「こうですかっ!!」
「そうだ!だがまだ甘いっ、もっとだ!」
「こうですかぁあっ!煉獄さんっ!!」
「もっとだ!竈門少年っ!」
「ハイ!煉獄さんッ、こうですかぁああっ!!」
促されるままに 更に足に意識を集めると
フッと 突然
足に羽が生えたかの如く
足が軽くなった
「あの、煉獄さんッ…これっ、
凄いです、全然違いますッ!足が…軽い」
「良し、なったな!それでいいぞ。竈門少年!
行くぞっ!!一気に走るぞ、遅れるな!」
「はい!煉獄さん、お供します!!」
そのまま 煉獄さんの後について
走り出すと
嘘みたいに速く走れる
前まで 全然追いつけなかったのに
今は前を走る煉獄さんが
更にドンドンと加速していても
引き離される事なく走れてる
「さっきのあげはと、
不死川の手合わせ…
竈門少年も見ていただろう?
今までの時もそうだが、
があそこまで
一瞬で高所まで飛べるのもこの応用だ。
そして、更にこの応用を使えば
あの高所からでも、あんな風に
落下の速度に関係なく
羽の様に軽く、降りる事も可能だ」
今してる これを応用する
あげはさんのあの動き
あれが出来たら 鬼に吹き飛ばされた時に
受け身をもっと楽に取れるはずだ
「煉獄さんは出来るんですか?」
「俺にもあそこまでは出来ん!
俺の使う型では、あの高所まで
移動する事に意味がないからな。
あげはの戦い方は高所からの落下と
呼吸を合わせる事、そして
動きの速度に緩急をつける事が得意だ。
俺とは戦い方のスタイルが
根本的に違い過ぎるからな!」
景色はその姿を捉えることが出来ない位に
色を次々に変えて流れて行く
「やっぱり、凄いですね。煉獄さんは」
「ん?俺が凄い?何の事だ、竈門少年?」