第47章 嵐、束の間の静けさのち嵐 前編
やっぱり 言いすぎ…だよねぇ
と一旦は落ち込みはするが
先程の彼の態度を思い出すと
また イライラとして来てしまって
はぁーーっと深いため息を吐き出した
襖の陰から春日は
その様子を伺っていた
くるくると表情を変える
あげはの様子を見て居ると
気の毒だと
思いつつに面白いと思ってしまって
そのまま 声を掛けるに掛けられず
春日はその様子を眺めていた
それから しばらく時間が過ぎても
広間の中央に一人
正座をしたままで
考え事をされている様子で
あげは様はそこからお動きになられないし
怒ったり落ち込んだりなさっては
大きなため息をついて居て
私が先程 不死川様にお出しした
おはぎの残りの分をお包したのを
不死川様に届けて欲しいと
あげは様に託して
お戻りになられてから
炎柱様とあげは様のご様子がおかしくて
私は何か悪い事をしたんじゃないかと
春日は不安になっていた
「あの、あげは様?
大丈夫…であられますか?」
「あ、ああ。春日さん…」
春日さんには2人の時は
名前で呼んで欲しいと頼んでいたから
春日があげはを名前で呼んで来て
「何か、
おありでありましたか?あげは様」
「その、話しにくくもあるのですが。
不死川君の…事を…多分、
杏寿郎さんは気にしてるんだと思う…。
私が、不死川君に少しなりとでも
気があるんじゃないかって
疑われてるのかも…だけど。
杏寿郎が、そう尋ねて来たのに
私がすぐに返事をしなかったから。
余計に、杏寿郎の
その疑いを助長させてしまったと言うか…」
「でも、その…私が思うにですが。
不死川様は
あげは様にお気があられるのでは?
春日の思い過ごしにあるかも知れませんが。
恐らくに炎柱様は…あげは様からの
お気持ちをお言葉で、
お聞きしたかったのではないでしょうか?」
春日の言葉あげはが
むーんと口をへの字に曲げて
はぁーとため息を付くと