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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第46章 蝶の憂いと私刑執行?


自分が最後にして置いた状態とは
違う様な違和感を感じてあげはは
その鞄をガバッと開いて中を確認する

「ん?ガーゼ、不潔のガーゼの束…
こんな乱れてたっけ?端の方…
気のせい?思い違いかなぁ?
まぁ、何か無くなってるとかじゃないし
気にしなくてもいいかもだけど」

あげはがその往診鞄の中の
乱れたガーゼを整えて
ファスナーを締めると
押し入れの中の定位置に納めた


「これで、良しっと。
明日、杏寿郎の実家に行くんだったら。
また、お菓子…用意しようかな?
でも、同じ物じゃない方がいいかしら…
さつまいも…じゃないお菓子がいいかな?」

ぶつぶつと独り言を言いながら
あげはが明日の事を考えていて

でも その荷物の用意をする前に

お手洗いに行こうかと思って

あげはは部屋を後にして
お手洗いの方へと向った

廊下を歩いていると


中庭を望む縁側に佇む
白い羽織りに「殺」の一文字が見えて


あれ?不死川君…だ


どうして…?

ああ 杏寿郎がしのぶちゃんを
追いかけて行っちゃったからか


不死川が腰を降ろしている縁側の
その隣にはおはぎの乗った皿と
湯飲みが乗ったお盆があって

不死川はぼんやりと
庭を眺めながらおはぎを食べていて


「あん?ああ…、誰かと思えばお前か」


不死川があげはの気配に気が付いて
右手におはぎを持ったままで
こちらの方へと顔を向けて来る


「不死川君、
こんな所でおはぎ食べてたの?」

「ああ。あの部屋落ち着かねぇつって、
こっち来たんだがよォ。
あげは、お前も居たのか。
まぁ、居るわな。
ここが、お前ん家だもんな。
その顔見てっと、
上手く収まったてェ顔だなァ。
お前も食うか?おはぎ。美味ぇぞォ」

ストンとあげはが不死川の隣に
少し距離を取って腰を降ろした

「うん、お陰様でね」

「まぁ、だったら上等じゃねェかよ…。
なぁ、あげは…、お前はよォ」


「何?不死川君…」


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