• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第6章 無限列車にて 後編


「ああ、そうだな。信じる!
あげると、ギョロギョロ目ん玉を
信じればいいんだな!」

バンッと伊之助が
炭治郎の背中を叩いた

「大丈夫って言ってたかんな!
あげはは、大丈夫だ!健太郎!」

俺が心配でどうしようもないのに
気づいた伊之助なりの
慰め方なのだろうが
俺は伊之助に優しくされて
余計に泣けてしまった

それから少しして
意識を取り戻した善逸が
炭治郎達の元へやって来た

善逸の背中には
禰󠄀豆子の入った木箱があった
何がここであったのかを知らない
善逸に簡単に事の経緯を説明する

地面には抉られた様なクレーターが
幾つも出来ており 所々に血痕がある
もう陽が上がってるのだ鬼の血ではない

「汽車が脱線する時、
煉獄さんがいっぱい技を出しててさ。
車両の被害を最小限に
留めてくれたんだよな」

「そうだろうな」

善逸の言葉に炭治郎は
心ここに在らずな返答を返した

「俺の、この頭の傷もあげはさんが
手当てしてくれててさ。
心臓止まっちゃってた人も居たらしくて、
…大変だったんだって聞いたんだ」
「そうか、…そう…だったんだな」

更に善逸があげはについて話すも
やはり炭治郎は
そっけない返答を返した

「でもさ、…2人はどこ行っちゃったの?
本当に上弦が来たのか?」
「ああ、来た。上弦の参って奴がな!」

炭治郎に代わって
伊之助が返事をしてはくれたが
炭治郎も伊之助も今2人がどこにいて
どうなっているのか 話そうとしない

2人の音も 不安が強く感じられる
聞いてるこっちまで
不安になるような音だった

この戦いの跡を見ても
それが凄まじい死闘だったのは
そこに居なかった善逸にも
理解するのに十分すぎるほどだったから
2人が幾ら強くても
無傷ではないはずなのは分かっていた

「善逸」

炭治郎が静かに善逸の名前を呼んだ
「いいか、善逸…。良く聞いてくれ…」
「何なの?急に改まちゃったりしてさ!
何?どうしたって言うの?」

「…その戦いで、瀕死の重傷を
負った煉獄さんを…、
動ける状態じゃない重症の
あげはさんが、運んで行った」

「は?何それ?…無茶じゃない?
無茶すぎるんじゃない?
そんな事したら…あげはさんが」

「2人共、…死んじまうかも…しんねぇ」

/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp