第46章 蝶の憂いと私刑執行?
「煉獄さんは、幸福恐怖症と言う
言葉をご存じですか?
恐怖症と言われている物の
なかの一種なのですが。
まぁ、代表的なのは
高所、閉所、先端や暗所…。
対人恐怖症等の
様々な恐怖症がありますが…。」
そこまで言って
しのぶが一旦言葉を区切ると
「あげはさんの性格や性分…から、
察するにの話ですが。
あげはさんは恐らく
その…、幸福恐怖症かと。
別に持っているからと言って
日常生活に影響がなければ
問題視する必要もありませんが。
煉獄さんにはこれに、
思い当たる節があるかと思いまして」
幸福恐怖症としのぶが言っていて
それが文字通りであるならば
「それは、文字通り幸せになるのが
怖い…と言うやつなのか?」
「幸せになる事を遠ざける行動を
取るのが、幸福恐怖所の方の
特徴なのですが…如何です?
あげはさんは、
煉獄さんからの求婚から
ずっと、お逃げになられてた様に
私は、知っておりましたし。
恋仲になられてからも、
その様な素振りがあったのでは?
自分よりも他人を優先する心理も、
自分を結果的に
幸福から遠ざける行動ですから」
「どうして、今更。
俺にそれを話すつもりになったんだ?」
それは胡蝶ほどの付き合いならば
俺にもっと早い段階で
伝える事が出来たはずだ
何故 今それをわざわざ
出向いてまで 話そうと思ったのか…
そう聞いたところで
胡蝶がそこまで素直に話すとも思えんが
「煉獄さんの性格なら、そんな
自分の幸せに無頓着なあげはさんを
無理やりにでも、
幸せにして下さるんじゃないかって。
私が、思いこんでただけです。
でも、あげはさんは
頑なな所がありますから。
それで、煉獄さんが
ご苦労をなさってないかと
少しばかり、気に掛りまして…」
ーーーーーーーーーー
幸福恐怖症の話 ①
あまり馴染みのない恐怖症なのかも
知れませんが。女性に多いのが
幸福恐怖症です。
今までの夢主の言動、の
全てが根源にあるこちらに所以しています。
原因としましては、幼少期の
愛情不足や、大きな消失体験
自分への自信がない等ありますが。
その克服についても、すでに
今までの中でして来て居ます。