第44章 その琥珀糖の味は… ※R-15
そうして自分で自分を慰める前から
答えなんて見え透いている
ただ 吐き出したい欲とは
この欲の種類が違う
襖に背中を預けて
そのまま腰を降ろすと
自分の左手で懐をまさぐって
先程貰った琥珀糖を取り出した
褌の上から自分の熱に右手を添えて
そっと布一枚越しにその部分を撫でながら
左手で畳の上に置いた懐紙を開いて
琥珀糖を一つ
自分の手に取って自分の唇に押し当てると
その味を確かめる様に舌を這わせる
甘い 味が舌先から広がって
さっきの 口付けを
その味から思い出す事が出来て
先程のあげはとの
情交の真似事を思い出していると
より その部分に血流が集まるのを感じて
「…くっ、…ハァ、…ぅ…」
褌の上から自分のモノを擦るのを
薄目を開いて眺めれば
脳内で思い浮かべている
彼女にそうされている妄想に
その映像が重なり切りそうで
重ねる事ができないでいて
自分の中に虚しさが募るのを感じる
どうにもひとりでその気分を
維持するのも難しい物なのだな …ん?
自分の部屋に目を向ければ
あの鏡台が視界に入って来て
そこで交わした あの熱い記憶が蘇る
「あげは…ッ」
何度 この部屋で
彼女とまぐわっただろうか?
その時の記憶は再び俺のソコを
硬くするのには十分ではあったが
ガチガチに腫れあがったその部分を
褌の紐を解いて解放してやると
狭い場所に収められていた圧迫感から
その部分がズルン…と解放されるのを感じる
自身のそそり立つ竿に右手を添えて
あまり力を入れずに握ると
数回その手を上下させて 軽く扱いてみる
「…っ、ハァ ハァ…、ぅ…」
そのまま その部分を
更に自分の手で扱き上げてみるが
どうにも… 感じる感覚が違い過ぎる…か
そうしている時の感覚とは
得られる快感も…物足りない…な これは
「ハァ、何とも、ハァ…、
…もどかしい…物…、なんだな」