天谷奴零に騙されたい【ヒプノシスマイク】【短編集】
第5章 碧棺左馬刻は優しい【甘々、シリアス】
銃兎「えぇ、はい……そうですか」
銃兎が親に電話をかけてくれた
会議室のような場所で
は暖かいお茶を飲みながら返事を待った
左馬刻も無言ではあったが隣にいてくれた
銃兎「さん……お母様と連絡がとれたのですが……」
『自分で帰ってこい……ですか?』
銃兎「!……えぇ、そう言っていました」
左馬刻「はぁ!?自分の娘が犯されかけてんのに迎えにこねぇのかよ!!」
『す、すみません……あの、母親とはあまり関係が良好じゃなくて……』
銃兎「……そのようですね。むしろそのまま攫われてしまえば良かったのに、だそうです……」
左馬刻「クソだな!!てめぇが産んだ娘だろーが!」
『あはは……まぁ、水商売ですから。誰の子かも分からないそうですし……ぶっちゃけ生活するには重荷だと思いますよ』
怒ったり哀れんだりする2人を他所に
は酷く他人事のように言う
左馬刻「なんでてめぇはそうなんだよ!てめぇくらいの年ならもっと親に迷惑かけてわがまま言うもんだろ!?」
銃兎「左馬刻……落ち着け!」
『いつもの事なんです……母親が男を部屋に連れてくる度に、娘の方が若くて可愛いと言われるそうで……男に手を出されたことはありませんが母親には酷く嫌われているんです』
左馬刻「クソが……」
銃兎「まぁ、胸糞悪い話ではあるな……どうするか」
左馬刻「あ?」
銃兎「この子の今後だよ、あんな母親の元に返してしまえば手を出されるのも時間の問題だろーが」
さっきより口が悪くなってませんかね銃兎さん?
心配してくれるのは嬉しいが自分には母親以外
関係がある人がいない
左馬刻「おい、お前」
『は、はい!』
左馬刻「俺様んとこくるか?」
『へ?』
銃兎「は?」
左馬刻「なんだよ、嫌なのか?」
『嫌では…でもそんな、いきなりいいんでしょうか?』
左馬刻「俺様がいいつってんだ、いいに決まって……」
銃兎「stop!stop!問題大ありだ馬鹿が!!」
左馬刻「はぁ!?んだよ銃兎」
銃兎「ヤクザのとこで引き取ってどうする気だ!姐さんにでもすんのか?相手は未成年だぞ」
左馬刻「それ以外になんかいい方法でもあんのかよ!実際俺様の傍に置くのが1番安全だろーが!」
2人が口喧嘩を始めてしまい
間に挟まれたはあたふたするしかなかった