第1章 夢と憧れ
「宇宙の髪、さらさらで私すごく好きだったのに…。」
「うーん…、でも。短いほうが楽だし。」
私は腰まであった髪の毛を、この間バッサリ切ってしまったのであった。
だから今は、肩につかないほどの短いボブヘアーだ。
「まぁ、髪型は変えられないにしても、行動は変えられるでしょ?
ほら、脚そんなに開かない!」
「えー!」
「えー、じゃない!もぅ、いつから宇宙は男らしくなったんだ…。」
「お、男らしくないもん…!」
私はそう言って、脚を閉じる。
「その白馬の王子様だかなんかに、いつ会えるか分からないんだから、女の子らしくしてるんだよ?」
「うーん…。」
(女の子らしくねぇ…。面倒くさいなぁ…。)
なんて思っていたら、お昼休みが終わってしまった。
「んじゃ宇宙、午後からも授業頑張ってね!
寝るんじゃないぞ(笑)」
「ね、寝ないよ!……たぶん(笑)」
「たぶんって…(笑)んじゃ、またあとでね~!」
「バイバーイ!」
そう言って柚葉はその場をあとにした。
(私も次の授業に向かわないと。)
私も授業が始まるため、食堂をあとにした。
少し小走りしながら、次の授業は何だったか考える。
(えーと次は……、はっ!)
私の足がぴたりと止まる。
額から汗がたらりと流れる。
「つ、次って…。た、体育…?」