第1章 夢と憧れ
「うぉぉぉぉぉ…。」
私は変な声を上げながら、壁にもたれる。
体育と言っても、ほうきを使って飛ぶ練習をするだけだが…。
(はぁ…。また、私だけみんなと違うことするんだろうな…。)
私は未だに飛べないのである…。
みんなは、どんどん応用の飛び方を習っているわけだが、
私はまだ浮きもしないため、基本中の基本しか教えてもらえない。
そのため、私は体育が一番嫌いな教科になっていた。
「てか、早く外行かないと!」
私は時計を見てはっとして、先を急ぐ。
廊下はパタパタと先を急ぐ、私の足音だけが響いていた。