第3章 練習
次の日また次の日と、
私は日数を重ねていくにつれて、少しずつではあるが上達してきた。
今では長い時では、15分飛んでいられるようになった。
この間までは浮きもしなかったのに、そう考えると、
ほうきで飛べるようになったのが、信じられないくらいだ。
「やったやったー!私ってば、やればできるじゃんっ!!」
「おい、ちゃんと集中しろバカ!危ないぞ!」
「わかってるって~。……う、うわぁ!!」
ドサっ
「いてて…。」
油断してしまって、ほうきから落っこちちゃうこともしばしば。
「お前、ほうきに乗ってる時は高をくくるな!何回言えば分かるんだっ!」
「うるさいなぁ、分かってるよ…。」
私は口を尖らせる。
(なんだか今日は、白井くんピリピリしてるな。)
白井くんはふぅと息を吐き、私に今日の練習メニューを告げた。