第2章 ペア
宇宙side
「はぁ…はぁ…。うまくいかないなぁ…。」
私はあれから毎日、放課後ひとりで練習していた。
たくさん転んだため、脚や腕が傷だらけだ。
本当は白井くんに教わりたいけど…、
《未だに飛べないなんて、浮かれてんじゃないの?
本番では、オレの足を引っ張らないように努力するんだな。》
あの時白井くんに言われた言葉が、こだまする。
「だれが、あんなヤツに教わるもんか!」
(白井くんがあんな人だと思わなかった。
あー、イライラする…!)
「あんなヤツに教えられなくたって、飛べるようになってやるし…!!」
「あんなヤツって、オレのこと…?」
そう言って、木の陰から出てきたのは
「…げっ。」
ほうきを持って立っている、白井くんだった。