第2章 ペア
「もー、なんなの?!白井くんが、あんな人だと思わなかった!!」
私は外の広場に来て、ひとりで飛ぶ練習をしていた。
「なんで、私だけ飛び方教えてもらえないの?!
意味分かんない!!」
当然、怒りも収まることはなく、ただ愚痴をぶちまけるばかり。
「でも…、」
(何で、私だけ飛べないんだろう…?)
私は決して、浮かれているわけではない。
授業中はたまに寝たりもするが、体育はちゃんと取り組んでいるつもりだ。
でもなんで、私だけ飛べないんだ…?
(いや…考えてても、飛べるようにはなれないよね…。)
「まずは、練習だぁー!」
私はそう言って、再び練習を再開した。