• テキストサイズ

おてんば少女が恋に落ちた

第2章 ペア


「白井くん、何番?」

「18だけど。」

白井くんはくじを私に見せながら言った。

「18?!んじゃ、白井くんがペアだ!」

(良かったぁ~、上手な人がペアで。)

「これから、よろしくね!白井くん。」

「…うん、よろしく。」

白井くんは、ぺこっと頭を下げて言った。


そして私は早速、白井くんにお願いした。

「あの、白井くん…。突然で悪いんだけど、ほうきの飛び方教えてくれない…?」

「ほうきの飛び方…なんで?」

「いや、私未だに飛べないからさ…。だから、おねが…「いやだ。」

(え…?)

私の言葉をかき消すように拒否る白井くん。
私が白井くんにお願いしてるのに、言葉を遮られてしまった。


「この間、誰かに教えてたじゃん!
何で私はダメなわけ?」

私の言葉に白井くんは、吐き出すように答えた。

「このクラスで、ただ1人飛べないのって、もしかしてあんた?

卒業がかかってるテストなのに、未だに飛べないなんて、浮かれてるんじゃないの?」

「う、浮かれてないかいないし!」

「じゃあ、なんで飛べないの?」

「それは…。」

私は言葉を詰まらせる。
そんな私に白井くんは、


「オレは、飛べないやつのお守りをしてる時間はない。

本番では、オレの足を引っ張らないように努力するんだな。」


(え、え~~!?)

そう言うと、どこかへ行ってしまった。

「な、なんなの~!?」

私は大声で叫ぶ。

気がつくと、他のみんなは外で早速練習を始めていたため、教室にいたのは私だけだった。




/ 67ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp